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zoom RSS NHK『オペラ座の弁慶〜団十郎・海老蔵パリに傾(かぶ)く』

<<   作成日時 : 2007/06/10 22:11   >>

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昨夜、NHK「プレミアム10」で
[オペラ座の弁慶〜団十郎・海老蔵パリに傾く] を視た。

映画「オペラ座の怪人」のメイキングビデオとか、
バックステージが、どうなっているのか
制作過程を見るのは好きでよく見る。

また、NHKは、こういうドキュメント物を撮らせたら、
その恵まれた立場、取材環境ゆえに、他局では到底かなわないような、
時間も取材費も惜しまない豪気な絵作りをする。

特に、私性に即しながら、その視点が、あくまでも舞台、
アーティストとしての背景に立脚しているダイナミックな撮り方が、
何と言っても素晴らしい。

二度の白血病との闘いを伴いながら、
団十郎さんの不屈の闘志は、パリ、オペラ座の公演へ向かって燃え滾る。
その情熱、その迫力、その天真爛漫さ。
梨園の名門というが、その育ちの良さが、遺憾なく発揮されているのは、
まさにこの天真爛漫な楽天性、開放性であると思わせられる。
それは、育った時代のせいか、息子の海老蔵以上に、
父、団十郎に置いて、発揮される。

若い頃のお芝居の上手さで言えば、現海老蔵の方が、余程評判がいい。
団十郎は、決して巧い役者ではなかった。
だが、そのおおらかさ、人の良さ、一所懸命さ、
いつのまにか素晴らしい「団十郎」になっていた。

役者としてだけでなく、パリ公演の座長として、
プロデューサーであり、演出家であり。
いわば、ディアギレフとニジンスキーの両方の役割を担う。
長唄囃子連中のコンダクターでもある。
しかも画面に見る団十郎氏は、駄目出しも、注文のつけ方も、
口伝えに音曲を再現しながらのもので、
大胆に、そして繊細に、真髄に迫ること実に大いなる指揮者であった。

その役割は、舞台照明、美術、舞台の床面の傾斜角度に至るまで、
そしてその重要な変更から細かい指示に至るまでであって。
怖ろしいまでの情熱と集中力。またそれが出来る力。
舞台上のあらゆることを全て知悉している力。
幼い頃から舞台の上で育ったような修練と見聞の賜物か。



そんな超人的な活躍をする父、団十郎にとって、
パリ公演が、親子共演であると共に、
弁慶と富樫役が、親子競演のダブルキャストになったのは、
同行する息子の海老蔵氏からの申し出だというが、
何と、頼もしいことだろう。

おそらく、病気と闘う父親の体調を気遣って、
でもそれとはあえて言わず、
弁慶が演りたかったからとだけ説明する海老蔵。
それも素敵なことに思えた。
そして、個性も年齢も異なる二人が、それぞれの意見を通して、
最後の花道の演出も違えての競演は、
見る側にとっても、どんなに面白いことだっただろう。


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